PUKAPUKA life

海外と三茶で生活する三十路の自由人の日常

情報過多という贅沢な時代

情報過多社会と言われている。英語でInformation Overloadと言うらしい。

 

確かにSNS、キュレーションメディア、メルマガの類が垂れ流している情報は増えてきている。情報過多かどうかといえばまぁそうである。

 

情報が溢れて生活が便利になったことの別の側面として、ネットに依存する。SNSの頻繁なやりとりに疲れたり、グーグル検索しても的確な情報にありつけなくてストレスが溜まるといった弊害があるそうな。子供がエロサイトや暴力的な何かを見てしまってアカンみたいな議論もある。

 

こういう話がよく理解できない。別に誰もその溢れた情報にまみれることを強制してないし、疲れてストレス溜まるんなら見なくていいじゃんって思う。検索してストレスがどうのとか言うなら、一度検索クエリについて勉強でもしてみたらいんじゃないかと思う。子供が見たら悪影響とかっていうのも、本当にスマホがなければ大丈夫なのか甚だ疑問である。

 

僕の場合、SNSが存在しない小学生の時代にPHSを持っていた。暇つぶしに、適当な誰かの番号にメールを送って見ず知らずの大人達とメールしていたが別にトラブルにあったこともない。中学1年生あたりからは、とある友人が海外サイトからダウンロードしてきた過激なエロや残虐系動画をやたら見せられてきたが、今はまともに大人をやれている。つまり、どれだけツールが未発達で情報が少なくても情報がある限りはどこかで見れてしまうもんである。規制を導入するなんてイタチゴッコな話であって、ただ骨が折れるだけじゃないかな。

 

情報が溢れてることに対してのネガティブな話を聞くたびに、もったいない話だなぁと思ってしまう。1日働けば優に稼げる金額でひと月スマホでインターネットに自由にアクセスできて、タダの情報コンテンツに24時間365日無制限に触れられる環境がどれだけ贅沢なことか。こんな恵まれた環境は先進国でしかありえないことにみんな気づいているのだろうか。

 

フィリピンを例にあげるが、あの国はインターネットのインフラ環境が整っていないためにネット使用料がバカ高い上に激遅い。金を払っても日本のような安定したネット接続はまず確保されない。現地の物価基準で半日働いてやっと買えるようなコーヒーを一杯買って、カフェのWiFiに接続して1日中仕事や勉強をしている現地人もよくいる。つまり、彼らにとってはそれだけの対価を払わなければ自分が求めている情報へ自由にアクセスすらできないということだ。

 

情報が多くて疲れちゃうからたまにはネットから離れてみようみたいな、あの軽はずみな断捨離ノリってなんなんだろう。

 

今の国際社会が競争しているんだとしたら、僕らと途上国の差を隔てるものは情報落差に他ならないと思っている。これこそが僕ら日本人がテクノロジーやビジネスで今も途上国に対してギリ一歩先にいれるキーになるんだ。

 

すでに途上国の一定層は、あらゆる教養・スキルのレベルで日本人レベルに追いつき追い越そうとしている。ハングリー差という意味ではもう負けちゃってる。そして何と言っても彼らには英語という強みがある。いま僕らだけが享受できている情報へのアクセス好環境が彼らの国に適用されたとしたら、当然彼らはその情報に喜んで貪りつくだろう。そして、もちろん彼らはその高い教養とスキル、そして英語力というレバレッジを最大限に活かしてくる。

 

これが来たる世界のフラット化といわれるものの一つなのであろうが、僕はこれが訪れた時にいまの日本が無事であるとはとても思えない。

 

彼らに追いつかれて取り残されないようにするためには、いつか同じ土俵に乗った日のことを考えて今から逃げ続けておかなければならない。

 

情報について言えば、先進国の僕らに必要なのは情報過多を言い訳して情報から離れることではなく、むしろ溢れている情報をとことん浴びて吸収し、新しいことに活用して未来の技術やビジネスを創出していくことなんじゃないだろうか。

 

インターネット途上国の人たちのほとんどはまだグーグル検索を使いこなせていない。サーキュレーションメディアという言葉も知らないだろう。ネット情報が当たり前になっていないから、書籍の情報こそ正解だと思ってる節もある。まるで10年以上前の日本人みたいに。

 

インターネット途上国にいるとき、外出中にネットに繋がらないことに僕は不安に感じる。最新の情報に触れられないことは成長機会を損失をしているかのように感じる。

 

僕は現在サウジアラビアに長期でいるが、絶対に浦島太郎にはなりたくない。だから砂漠の上でさえスマホを片手にウロウロと電波を探し回ってるんす。そんで繋がらなくてサウジ人に文句垂れてるんす。周りからはだいたい変な目で見られてます。

 

おしまい